原稿用紙2枚分

はてなブログの文字カウンターで800字分。800文字で表現する練習をしています。

愚か者

まあまあ長いこと生きていると、「前に言ったことややったことを踏まえずに、その瞬間の自分が思ったことを投げかけてくる」という人にぶつかることがある。短いスパンだけではなくて、短期中期長期全部。その時の自分の利だけを考えているのかな?と思うこともあったけど、そういうタイプの人たち(クラスタではくくれない)はどうも「前後のつじつまが合わない」「以前の発言と食い違う」ということについて、すべて放り投げているように見える。前にこういうことがあったから、次はこうしてみているけど……というのは一切考慮されない。都合よく忘れていたりごまかしたりする様子もない。事実に向き合わない、と表現するとネガティブ過ぎる。事実はそう「だけど」のような、接続詞が一切ないのだ。

私は過去の出来事についてひたすら覚えていたり、それが直接当事者の利害関係につながる場合は事細かに前後の雰囲気まで記憶しておこうと努める性質の持ち主なので、上記のようなタイプの人のことが全く理解できない。私自身がかつて言ったことを失念しており、それが相手に対して失礼であったことを指摘されると、ほんとすみませんと土下座したくなる。上記のタイプに入る人の行動は、関係者にまつわる過去の言動などをすべて放り出して突如自分の主張を始めてしまう。私は愚かなので「これらはおそらくとても私に対して失礼だと思う。しかし本当にそうであるか確信が持てない。合っているか?」を、信頼する人にいったん確認してから対応を考える。完全にただのばかである。

何しろ前後の文脈や因果関係を超越するので、例えば手紙であったりメールであったり、文章になっているものがあれば、繰り返し読み返して本意を確認しようとする。時間をおいて見方を変えてみようとして、何度も接触するので、その行動が後から自分自身を苦しめる。無視して、相手と同じように放り投げて、日常に戻ればいいだけなのに。